国連 United Nations 2004 2 25
「United Nations」を、「国連」と訳したのは誤訳だと思っています。
漢字については権威のある中国では、
「United Nations」を、何と訳しているか知っていますか。
しかし、「国連」という言葉が流行していますので、
ここでは、「国連」にしましょう。
それにしても、日本政府は、「お人好し」ですね。
昨日、国連は、日本の官僚機構と同じようになっていると書きました。
日本では、省庁を、時代に合わせて改革する必要があります。
そこで、大臣が、省庁に対し、省庁改革を指示したとします。
ここでは、A省としましょう。
大臣が、A省の事務次官に、省庁改革をしろと指示します。
そうすると、事務次官は、きっと、こう答えるはずです。
「それでは、A省改革委員会を設置し、検討します」
これで、たいていの大臣は、安心してしまい、
結果的には「丸投げ」となります。
事務次官は、「うまく行った」と思うでしょう。
こういう委員会は、いつものことですが、
延々と議論を繰返し、長年の年月がかかるものです。
しかも、こういう委員会の委員には、
A省にとって、都合のよい人を選びます。
さらに、たいてい、こういう委員会の下に、作業部会を設置します。
運が悪ければ、この作業部会の下に、ワーキンググループを設置します。
こうして、改革委員会の「官僚機構化」が完成するわけです。
こうなってしまうと、大臣は、
委員会と、作業部会と、ワーキンググループを指揮管理下におかないと、
結果的には、「丸投げ」になってしまいます。
「委員会、作業部会、ワーキンググループ」、
まるで、官僚機構と、そっくりなピラミッド構造です。
新聞記事によると、
国連の事務総長は、国連改革に関して、
「委員会」を発足させたそうです。
これも、「丸投げ」で終わるか、
「前向きに検討すべきである」という「いつもの結論」で終わるか。
「丸投げの元祖」は、国連か、日本政府か。
どちらも、「権威」があるでしょう。